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R E I C マ ガ ジ ン Vol.32
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2014.5.7 ━━━━
[1] REICニュース
◆第8回「REIC防災セミナー」開催報告
◆なぜ? 東京都千代田区に震度5弱の揺れ
[2] 会員トピック 『一般社団法人 日本旅館協会』
[3] かたやま通信-No.30 「夏目漱石の『こころ』」
[4] お知らせ 〜防災科学技術研究所 公募情報(契約研究員)〜
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[1] R E I C ニ ュ ー ス
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◆第8回「REIC防災セミナー」開催報告◆
REICでは、平成25年度より防災・減災に関する情報提供の場として「地
震・防災リレーセミナー」を、地震予知総合研究振興会(ADEP)と共催で定
期的に開催してきました。平成26年度から「REIC防災セミナー」として、
さらに内容を充実させていく所存です。
4月25日(金)17:30〜19:00、ADEPの会議室にて第8回セミナーが開催
されました。講師は東京大学教授の目黒公郎氏です。目黒氏は、専門は都市
震災軽減工学、防災戦略論で、現在東京大学生産技術研究所都市基盤安全工学
国際研究センター長ほか多くの要職に就かれております。
講演題目は「大震災対策:貧乏になっていく中での総力戦を戦うために」で
す。最初に、防災というものが人々の善意に頼るものではなく、きちんとビジ
ネスとして成立することが重要であるということを強調されました。また、防
災という言葉自体にネガティブな響き(イメージ)があることから、もっと前
向きに捉えられるネーミングが必要で、やることによってメリットがあるプ
ラスのイメージを持つ言葉にするとこれまでとは違う人達が興味を持って集
まってくるということでした。
目黒先生の手掛けている研究テーマは、ハードからソフトまで実に20にも
及ぶ広範囲なもので、とても今回のセミナーでその全てをお聞きすることは
できませんでしたが、どのテーマにも共通しているのは「最重要課題からタッ
クル」という先生のモットーに忠実に、今必要で重要な課題に対して具体的に
何ができるかという観点から研究を進められていることで、それが非常に印象
的でした。
次回は、7月頃に第9回を予定しております。講師、講演題目等詳細は、決ま
り次第またご案内します。
◆なぜ? 東京都千代田区に震度5弱の揺れ◆
5日午前5時18分頃、伊豆大島の近海を震源(気象庁発表によると深さ約160
kmマグニチュードは6.2)とする強い地震がありました。
東京都千代田区では震度5弱を記録し、東日本大震災時の震度5強以来の強い
地震となりました。また、この地震では栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川
の各都県で震度4を記録、東北から関西、中国地方の広範囲で揺れを記録しました。
今回の震源地は伊豆大島の近くでしたが、東京の千代田区が一番揺れたのは
「異常震域」という現象によるものです。この現象は、震源が深い「深発地震」
の際によくみられ、地震波をよく伝えるプレートに沿って揺れが伝わることで
おきます。2007年7月に京都府沖の深さ374kmで発生したマグニチュード6.7
の地震では、最大震度4を北海道で記録したこともあります。
また、このように震源が深い地震では、最大震度の大きさや場所の推定がとて
も難しくなることから、震源の深さが150kmを超える場合には一般向けの緊急
地震速報は発表しておりません。今回も、高度利用者向けの情報は流れましたが、
一般向けには発表されませんでした。
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[2] 会員トピック『一般社団法人日本旅館協会』
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今年度4月に入会しました「一般社団法人日本旅館協会」です。
当協会は、”安心・安全”な全国の旅館・ホテルが、約3,000軒加盟している
国内最大級の宿泊業会団体です。会員の宿は、「設備や食の安全」、「清潔で
バリアフリーなどに気を配る安心な環境」と、伝統的な日本の”おもてなしの心”
を軸にして、全国で沢山のお客様をお迎えしています。
今後、2020年東京で開催される、「オリンピック・パラリンピック」をはじめ、
国内外から多くのお客様が全国に訪れると予想されています。
その中で、災害対策についても”ビジター(来訪者)の保護・救援”が不可欠
で有るとして、ハードの対策は勿論のこと、平時から運用面などのソフト的対策
も推進しています。
対策を更に進めるに際しては、専門家のサポートが必要な事が多岐に渡り存在
します。そこで、「緊急地震速報」をはじめ、REIC会員の皆様が持つノウハウや
ソリューション・サービスが、宿泊業界とお泊りになるお客様の”安心・安全”
に繋がるものと期待しています。
また、旅館・ホテルは地域経済に大きく関係する存在だと言われております。
地域の”安心・安全”を支え、地域活性化の原動力にも繋げられる存在だとも
言われています。近年では東日本大震災で、被災地の宿泊施設が一時避難場所
として大きな役割を担った事など、私たちの記憶にも残っています。
当協会では災害時に於いても、お客様の”安心・安全”に努めるものとして、
防災も”おもてなし”の一環と考え、「おもてなし防災」と称して今後推進して
まいります。
<参考URL>
一般社団法人日本旅館協会
→「やど日本」 http://www.ryokan.or.jp/
→「やど日本FB」https://www.facebook.com/pages/やど日本/507061492677070?
fref=ts
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[3] かたやま通信-No.30 『夏目漱石の「こころ」』
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「こころ」の連載が始まった。
つい4,5日前、4月20日から、朝日新聞の朝刊で面白い企画が始まった。
100年前のこの日に、朝日新聞紙上で夏目漱石の「こころ」の連載が始まっ
たことを記念して、当時とまったく同じスタイルで「こころ」の連載を始め
たのである。だいたい、私は、新聞はスポーツ欄から読み出し、ひいきのプ
ロ野球チームが勝ったか負けたかをまず確認するのだが、まだ数回しか続い
ていない「こころ」を読むようになってからは、ここに目を通すことが最初
になった。
私が中学生だった頃、わが家には疎開していたために焼けずにすんだ岩波
書店版の漱石全集が揃っていた。あの濃いオレンジ色の装丁を覚えておられ
る人もいるだろう。私は本が好きだったし、(そのうえ、他に興味を引くテ
レビやパソコン・ゲームのようなものが無かったせいもあり、)中学の間に、
「吾輩は猫である」以下、漱石全集を全部読んだ記憶がある。ただし、中身
がわかったとは思っていない。「こころ」の滑り出しの数回からは、まるで
ミステリーを読んでいるような印象を受けている。話がどんな具合に展開し
たかは、記憶にない。
この連載の開始にあたって、ノーベル賞作家の大江健三郎さんが、漱石と
「明治の精神」、大江さん自身と「戦後の精神」について、長いインタビュ
ウに答えておられる。
その中で、私の心にいちばん強く残った言葉は、「今の若い人には想像で
きないでしょうが、当時(戦後)の混乱には何か生き生きと動いている感覚
があった。個人の権利が保障され、ぼくも、東京あるいは世界へ出て行って
何かやりたいと思った。戦後は明るかった。今79歳の僕にとっては、67年
間ずっと時代の精神は『不戦』と『民主主義』の憲法に基づく、『戦後の精
神』でした」というくだりだった。
大江さんは私より5歳年上だし、少年時代の5歳の差は大きい。だから、
私には、大江さんの言葉の後半を単純に私と同化させることはできない。た
だ、まともな遊び道具は無くとも、学習塾に通う必要もなかった時代、子供
たちを教えることに熱意を持った先生方との生活は、子どもとしての私にと
っても、間違いなく、「戦後は明るかった」。戦後年を経るごとに、物質的な
生活は豊かになったが、その分生活における精神的な余裕は少なくなってき
たように感じる。 (REIC会長 片山恒雄)
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[4] お知らせ 防災科学技術研究所の公募情報
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防災科学技術研究所 社会防災システム研究領域災害リスク研究ユニットで
契約研究員(研究員型)を1名募集しています。
関心のある方にご紹介ください。
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http://www.bosai.go.jp/tender/saiyo/20140416_01.pdf
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発行日:月1回・毎月上旬発行(休刊:GW、年末年始など)
発行開始月:2011年10月
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