特定非営利活動法人 リアルタイム地震・防災情報利用協議会

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      R E I C マ ガ ジ ン  Vol.26       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013.11.14 ━━━ 
[1] REICニュース
   第5回「地震・防災リレーセミナー」 ~参加受付中です~  
    『火山噴火・予知・大地震との連動性』
     講師 日本大学文理学部教授 鵜川元雄氏 

[2] 《特別寄稿》『ラジオの力』に期待
     株式会社アイツーコミュニケーションズ 小島 隆雄氏

[3] かたやま通信-No.24『大島、唐山、ネバドデルルイス』

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[1] R E I C ニ ュ ー ス
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◆ 第5回「地震・防災リレーセミナー」~参加受付中です~ ◆
 
防災意識の向上と幅広い防災・減災対策の推進に資する目的で
「地震・防災リレーセミナー」を、地震予知総合研究振興会(ADEP)と
共催で定期的に開催しています。

第5回は、11月15日(金)17:30~19:00 ADEPの会議室で開催します。
講師は日本大学文理学部教授 鵜川元雄氏。
講演題目は『火山噴火・予知・大地震との連動性』です。

定員30名(先着順)、参加費はREIC 1会員あたり2名まで無料、会員3人目
以降および非会員は1名2,000円です。満員になり次第〆切らせて頂きます。
参加お申込やお問合せはREIC事務局まで。

第4回「地震・防災リレーセミナー」開催報告はこちら
 http://www.real-time.jp/pdf/131018REICrelaySeminar.pdf

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[2] 《特別寄稿》 『ラジオの力』に期待 
    株式会社アイツーコミュニケーションズ 小島 隆雄氏
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災害時における情報伝達・・・それには、情報の精度や発表のタイミング、
伝達する手段、そして情報を受けた人の理解・行動など多方面から課題を
整備しなければならないが、東日本大震災では、情報伝達メディアの中で
「ラジオの力」が改めて見直された。ラジオ出身の小生には嬉しい限りである。
そこで、スペースをお借りして「ラジオ」について最近の話題を2つ書かせて
いただくこととした。

★ 一つは、神奈川県茅ヶ崎市が通信事業者の東京テレメッセージと開発した
「防災ラジオ」である。
これは公共施設に設置されている防災無線の個別受信機に電波障害に強い
ポケットベルと同じ周波数帯(280MHz)が使われている点に着目したもので、
同周波数帯を使った防災ラジオは全国初。平時にはFM・AMラジオとして
使用でき、ラジオ使用中や電源オフの状態でも、防災情報発信時には自動的に
放送が流れる仕組みである。市民は1台2000円で購入できる。
茅ヶ崎市ではこのラジオの導入により、市内全域をカバーし、市民へのより
確実な防災情報伝達を目指している。

★ もう一つは、新しい見えるラジオである。
中越地震の際、エフエム東京ではFM多重放送を使った電光表示機(見える
ラジオ)を長岡市など5市町の避難所に設置して、各市町の情報をそれぞれの
避難所に放送したが、ここでご紹介するのは、エフエム長岡代表の脇屋雄介氏が
考案した新型の見える防災ラジオである。これは、防災ラジオに予め作成した
文字データを入れておき、放送局側から状況に応じた文字を起動させ、表示
するもので、「津波警報」発令時には音声と文字で情報が流れる。耳の不自由
な方には有力な伝達手段となる。
ラジオの可能性を拡げる新たな試みに注目したい。

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[3] かたやま通信-No.24『大島、唐山、ネバドデルルイス』
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 10月16日未明、関東南部の海上を通過した台風26号は、伊豆大島に
時間雨量120ミリ、1日雨量800ミリという豪雨をもたらし、豪雨によって
発生した土石流は、大島町元町地区で35人もの尊い命を奪った。
犠牲者の多くは、土砂や流木に埋もれたものだった。16日午後11時過ぎ、
投光器のあかりに照らされ、警察官ら約30人がチェーンソーを使って切り
開いた穴から、土砂や流木に埋もれた76歳の女性を引き上げる作業が続いた。
作業開始から半日余り、暗くなる頃には女性の上半身は外に出たが、下半身は
依然埋まったまま。「もう少しだ。がんばれ」「家族が待ってるぞ」と声を
かけ続けたが、まもなく女性は呼びかけに応じなくなった。
 このニュースを聞いて、私は二つの同じような悲劇を思い出す。

 一つは、1976年唐山地震のときに亡くなった20歳の看護婦さんのこと
である。河北省の工業都市・唐山を襲った直下型地震は24万人の命を
奪った。地震が起こったとき、彼女は病院の2階で当直にあたっていたが、
3階建の病院は全壊した。一昼夜たって何枚もの床板を打ち抜いて中に
入ってみると、彼女は下半身をコンクリートの床板と鉄製ベッドに
挟まれて動けずにいた。上半身はどこにも傷がない。まだ唐山には1台の
クレーンもなく、輸血の準備もないため外科的な処置も取れない。顔は
蒼白で、よわよわしい笑みを浮かべ、取り囲む兵士たちを見ていた。
仲間の看護婦たちがかわるがわる穴をくぐって彼女のそばにいてやったが、
だんだん力を失くして何回も気を失った。当直の前に風呂から上がった
ばかりで、洗い立ての黒髪が白い看護服の上にかかっていた。最後に目を
開けたとき、ちょうどそばにいた親友が、「何かして欲しいことはない」と
尋ねたが、もう声も出なかった。それでも、分かった。親友は、泣きながら
乱れた髪を指で梳いてやった。

 ネバドデルルイス山は、コロンビアにある活火山である。赤道直下に
ありながら山頂付近は雪に覆われていて、噴火のたびに融けた雪と火山
噴出物による泥流(ラハール)が発生する。1984年11月、約140年ぶりに
噴火活動を開始。翌年11月13日15時過ぎ、本格的な噴火となった。
噴火自体は「やや大規模」という程度だったが、火砕流が溶かした雪や
氷により発生した大量の泥流が、2時間半で100キロ以上離れた麓の町を
直撃、人口28,700人の4分の3にあたる21,000人が死亡した。多くの人々が
泥沼に埋まったまま身動きが取れなくなり、救助の試みもむなしく息絶えて
いった。中でも13歳の少女が首と手だけを水の上に出した状態で救助を
待ち続け、3日後に息を引き取った映像は、多くの人の涙を誘った。
60時間もの間、救出を信じて、少女は耐え続けたのだ。最初は気丈に歌を
歌ったり、テレビカメラに向かって、微笑んだり、投げキスをしていたが、
三日目に幻覚を見るようになりそのまま亡くなった。死の間際に、少女は、
「もう、行って」「ママ、愛してる」と母親に話しかけたという。

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