本メールは配信を希望された方、REIC会員の方(以前会員だった方
も含む)、 REIC主催のイベントにご協力、ご参加いただいた方にお送りし
ています。
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平成25年4月1日 Vol.19
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新年度初日の今日、都内は、暖かい陽射しに包まれています。
いつもREICマガジンをご覧いただきありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いします。
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・ 特集① ………… REIC片山会長がシリーズでお届けする
かたやま通信-No.19 『あちこちで働いてきたが』
・ 会員トピック …… 『株式会社システムズ』
・ 特集② ………… REIC 3.11 ~風の便り~ Vol.17
・ REICニュース……
~ 東日本大震災復興技術支援フォーラム(3月25日仙台市)で
「津波緊急避難情報システム」を紹介しました ~
~ REIC「地震」ピクトグラムをご活用ください ~
~ 東日本大震災関連 写真集のご紹介 ~
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■ 特集 ① かたやま通信-No.19 『あちこちで働いてきたが』
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私は、これまで5か所で働いてきた。たくさんの場所で働いてきたと言いたい
ところだが、どこも研究機関であって、いわゆる民間の荒波をくぐってきたわけ
ではない。
1964年、東大土木工学科の修士課程を終わってすぐシドニー(オーストラリア)
の大学の博士課程に留学、ティーチング・フェロウとして、週に数回の演習や
実験の指導を担当した。これが、1か所めである。つぎは、シドニーから帰って
きて、4年ほど勤めた中央大学理工学部土木工学科だ。はじめて正式な講義
をいくつかまかされて、充実した日々を過ごした。ちょうど学生運動が華やかな
時期だったが、そんな学生たちとの付き合いも懐かしい。
3つ目の職が、東大生産技術研究所で、ここには24年11カ月勤めた。私が
多少なりとも研究らしいことをしたのは、東大生研においてである。ライフライン
の地震防災が社会的にも注目を浴び始めたころに当たり、久保慶三郎先生の
お手伝いで、ライフラインの被害調査や震災想定を手掛けた。生研時代の後半
は、山崎文雄 (現・千葉大学教授) や目黒公郎 (現・東大教授) の助けを得て、
いわゆるソフトっぽい地震防災の問題を手当たりしだい扱った。
4か所目がつくばの防災科学技術研究所の足掛け10年。後半の5年は独立行
政法人勤務となったが、実際には同じ場所での勤めである。防災科研での勤務
が、今のREIC会長という立場に繋がっている。
東京電機大学が5つ目だ。防災科研を辞めるというので、安田進先生が招い
て下さった。埼玉県の鳩山にある理工学部では遠すぎるだろうということで、神
田校舎の未来科学部建築学科の教授にさせていただいた。70歳になって、常
勤のポジションを退官するときに、「ライフラインを中心とした都市の防災」という
寄付講座をつくってくださったのも、安田先生である。
こんなわけで、オーストラリアの大学、中央大学、東大生研、防災科研(つく
ば)、 東京電機大学と数えると5つ場所で働いてきたが、どこでも、たくさんの
人たちの温かいバックアップがあって、ここまでやってこられた。REIC会長と
いう今の立場 も、副会長、専務理事をはじめ多くの方々のご協力があるから
こそ、何とか勤めさせていただいているようなものだ。有り難いことだが、甘え
ていてはいけない。
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■ 会員トピック :『株式会社システムズ』
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東日本大震災から2年、今回は株式会社システムズ(仙台本社:仙台市若林区)
代表取締役社長 高橋健一氏に現在の思いを綴っていただきました。
* * * * *
わたくしは被災地「宮城県名取市閖上」で生まれ育ちました。
東日本大震災以降、自分の故郷である小さな港町「閖上」が、これほどTV、
新聞に映像、活字として露出するなど予想だにできないことでした。
お彼岸に仮設のお寺に墓参りに行ってきました。子供の頃に遊んだ後輩の
遺影を見つけました。その時、初めて津波で亡くなったことを知りました。
発生から2年が経過した東日本大震災、また新たな悲しみが増えました。
年月の経過と共に報道量は減少し、震災の記憶の風化が懸念されております。
そのような中、3月1日東北大学災害科学国際研究所主催の「かたりつぎ」
~朗読と音楽の夕べ~へ参加してまいりました。
株式会社システムズは東北大学アーカイブプロジェクト「みちのく震録伝」
賛同企業にエントリーさせて頂きました。被災地の企業(又、一個人)としての
経験、想いを基にプロジェクト推進の一助となるよう尽力してまいります。
みちのく震録伝:http://shinrokuden.irides.tohoku.ac.jp/shinrokuden
株式会社システムズ:http://www.stm-systems.co.jp/
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■ 特集 ② REIC 3.11 ~風の便り~ Vol.17
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REIC水井です。今回は、被災地沿岸部に設置されている避難誘導の看板に
ついて話しをします。
沿岸部を移動していると、港湾エリアや観光スポットなどで新しい避難マップの
看板が着々と立てられているのを見ます。特に、今回の津波被害の後は、以前
の「取り合えずあれば良い」的なものではなく、実際に走って逃げなければいけ
ない裏山への細い路地などルート沿いに細かく設置されているようです。
現在、宮城県七ヶ浜町では、震災直後から災害ボランティアセンターにて活動
指示や作業記録に利用していたeコミ・マップ(Webマップ)を今後も活用し、町全体
での福祉・防災活動に役立てようと話を進めています。行政、学校関係者(子供、
先生)、福祉関係者(要援護者)、自治会(住民)など町ぐるみで避難について考え
意見を言い合い、自分たちも参加してどうするべきかを決めていく取り組みです。
七ヶ浜町の場所:http://goo.gl/maps/WXkry
eコミ・マップ:http://map311.ecom-plat.jp/map/map/?cid=2&gid=0&mid=26
誰かから言われた災害対策ではなく、自分自身が関わった事であれば、自分
の事として行動する人が増えるのではないかと期待しています。その内容を町の
避難マップやハザードマップ、また災害時の対処行動や必要なツール・機材の
準備として反映できれば、3.11の震災時より何か前に進める気がします。行政
からのトップダウンと同時に、このようなボトムアップの活動をどんどん隣の町
へと広げて行きたいと考えています。
東日本大震災ではなく別の地域ですが、北海道のある町ではREICの「地震
ピクトグラム」を災害マップに利用する話も出ています。津波、洪水、地震の
各災害避難場所の区別に使いたいそうです。町でいろいろ考えながら見やすい
マップ作成の試みをされているようですが、そのような相談が来るようになった
のはうれしい限りです。
REICの「地震」ピクトグラム:
http://kizuna-dantai311.ecom-plat.jp/?module=blog&eid=11638&blk_id=11636
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■ R E I C ニ ュ ー ス
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◆ 東日本大震災復興技術支援フォーラム(3月25日仙台市)で
「津波緊急避難情報システム」を紹介しました。
東日本大震災復興技術支援フォーラムは、東日本大震災の復興を加速させる
には新技術の開発・普及が不可欠と、社団法人東北建設協会などが主催、国交
省東北地方整備局や復興庁宮城復興局などの後援を受けて開催されたもので、
会場の仙台市内のホテルには、自治体職員や民間企業の防災担当者ら約450人
が出席しました。
このフォーラムは、ハード面だけでなくハード・ソフトとの融合・連携もテーマと
しており、REICが取り組んでいる「津波緊急避難情報システム」も発表の機会を
得ました。 同システムの成果発表では、開発者の今村文彦東北大学災害科学
国際研究所教授がシステム開発の背景および概要などを紹介、続いてREICの
大保専務理事がシステムの詳細についてデモンストレーションを交えて説明しました。
デモには、出席者の中から40名が参加、携帯電話、スマートフォンに配信されて
くる地震や津波・避難に関する情報を一つ一つチェックしながら返信するなどして
その実用性を確認しました。
デモに参加した人からは「避難したかどうかが管理画面に表示され、また親せき
などに転送されてくるシステムは有効性が高い」(東北自治体職員)、「送られて
くる情報の理解や携帯端末の操作に慣れれば役にたつと思う」(建設関係者)
などの声が聞かれました。 (REIC小島 記)
東日本大震災復興技術支援フォーラム
http://www.tohokukk.jp/notice/20130327/20130327.pdf
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◆◇REIC「地震」ピクトグラムをご活用ください
北海道のある町で、REICの「地震」ピクトグラムが利用に向けて検討される
ことになりました。津波、洪水、地震の各災害ごとに定めた避難場所を区別
するために、避難場所のピクトグラムと組み合わせて利用されます。
このような要望を踏まえ、REIC「サイン音」と同じように「地震」ピクトグラムの
利用ガイドラインを設けました。ご利用の際は、REIC事務局までご連絡ください。
なおピクトグラムは、NPO法人サインセンター 理事長 太田幸夫氏(元 多摩
美術大学 教授)がデザインされたもので、とてもわかり易い絵柄となっています。
ピクトグラムとガイドラインは下記のURLにて閲覧することができます。
REICの「地震ピクトグラム」と利用ガイドライン:
http://kizuna-dantai311.ecom-plat.jp/?module=blog&eid=11638&blk_id=11636
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◆◇◆ 東日本大震災関連 写真集のご紹介
1.津波被災前・後の記録 宮城・岩手・福島 航空写真集
定価2,100円
2.航空写真集 みやぎの海辺 思い出の風景
定価1,000円
3.大津波来襲・東日本大震災
『ふるさと石巻の記憶 ~空撮 3.11 その前・その後』
定価1,000円
被災前後の航空写真が収められ、被災体験を風化させることなく
伝え続ける貴重な資料です。
購入をご希望の際は、REIC事務局までお問合せください。
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