特定非営利活動法人 リアルタイム地震・防災情報利用協議会

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                             平成23年10月1日 Vol.2
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少しずつ寒くなってきましたが、お変わりありませんか。
REICよりメルマガ第2号をお届けします☆

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・特集①…………当協議会片山会長がシリーズでお届けする
           かたやま通信-No.2 『 太平の眠りを覚ます・・・ 』
・会員トピック……『株式会社シグネット』 直下地震警報器「直下くん」
・特集②…………REIC 3.11 ~風の便り~ Vol.1
・REICニュース… REICからのお知らせなど

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■ 特集①  かたやま通信-No.2 『 太平の眠りを覚ます・・・ 』
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 有名な狂歌である。「太平の眠りを覚ます上喜撰、たった四杯で夜も眠れず」。
幕末、ペリーが来航し、開国を迫った時に流行ったという。上等なお茶の名
「上喜撰」を「蒸気船」とかけて、4艘の黒船が、徳川三百年の眠りを覚ました
ことを、お茶で眠れないのになぞらえた。

 世の中には、同じようなことを考える人が多い。私は、2011年3月11日の
大震災が、海から来た津波によることから、この狂歌を思い出したのである。
ところが、「太平の眠りを覚ます」と「東日本大震災」の2つをキーワードにして、
インターネット上を検索してみたら、150以上のヒットがあった。他のキーワードの
組み合わせを使ったら、もっと見つかるかもしれない。

 地震が起こった3日後の3月14日(月)付けで、
「先週金曜日の夕方から、私はテレビにかじりついています。とんでもないことが
起きてしまいました。

   太平の眠りを覚ます大地震、原発爆発で夜も眠れず・・・
なんて、アホな詩をうなってる場合ではないようです。」(SIMANTO114残日録)
と書いたブログがある。
また、lemonという名前の書き込みは、「平成の黒舟」というタイトルを付けて、

   太平の眠りを覚ます沸騰管、 たった四基で花見もできず

とある。想いは同じなのだろう。ある人は、新聞投稿欄に、

   桜から 咲いて良いかと 尋ねられ

という秀逸な川柳を見つけたと書いている。同工異曲だが、グローバルフロント
ラインという会社の佐藤 将さんも、

   太平の眠りを覚ます原子力、 たった四基で夜も眠れず

と書いておられるし、似たような書き込みはまだまだあるだろう。

 私たち、地震防災にかかわる人間は、1995年神戸地震で手痛い経験をしたはず
だった。 その後も、新潟県中越地震や新潟県中越沖地震などの被害を受けて、
そのたびに、日本が地震国であることを身にしみて感じていた。だが、少し時間が
経つと、太平の眠りにおちこんでしまう。大災害があって、初めて目を覚ますような
ことは避けねばと思っているのだが、そこが、人間の情けない性なのだろうか。

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■ 会員トピック  『株式会社シグネット』  直下地震警報器「直下くん」
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○直下地震警報器「直下くん」

東日本大震災が発生し、未曽有の被害が発生しました。被災された皆様に心より
お見舞い申し上げます。また、一日も早く復興されますことをお祈り致します。

さて、緊急地震速報(EEW)は今回の震災で、深く国民に浸透し、無償サイトの
利用は急増しましたが、高度利用は伸びていません。原因はEEWの技術的限界
(①直下地震に間に合わない、②配信されないこともある、③誤報の可能性がある、
④初報ほど誤差が大きい、⑤地震が頻発すると誤報が出る、⑥巨大地震を小さく
見積る)と費用対効果だと思います。

弊社の「直下くん」は“EEWの技術的限界”の解消を目的に開発した3軸加速度
センサー内蔵の自律型地震警報器です。外部からの情報は一切不要、電源さえ
供給すれば、危険な地震は全て大揺れの前に警報し、「命を守り、被害を最小化」
します。地震の見逃し、空振り、誤報はありません。BCPに必要な情報を提供し、
EEWとの併用も可能です。

今回の大震災では、携帯電話のエリアメールによる警報は関東では鳴らず、
EEWシステムは本震直後から約2時間停止しました。この間に震度5弱以上の
地震が9回発生し、茨城県沖ではM7.7の最大余震が起き、沿岸部で震度6強を
記録しました。新宿区若葉の弊社に設置してある「直下くん」は、本震はもちろん、
茨城県沖の最大余震でも的確に「警報」を発し、社員の命を守りました。
また、同時に長周期地震動(3~10秒)も検知し、長周期地震動の「警報」も
発しましたが、弊社はRC造ビルの5Fにあるので、効果は実感できませんでした。

「直下くん」が超高層ビルに設置されていれば、長周期地震動でビルが大揺れする
前に「警報」を発し、ビル内いた多くの人の安全に寄与できたものと思います。

過去15年の被害地震を振り返ると、内陸直下の地震(新潟県中越、岩手宮城内陸、
新潟県中越沖など)が約7割を超え、1.1万人以上が負傷し約200人が死亡しました。
関東では首都直下地震、中部以西の太平洋沿岸では巨大連動地震の発生が
懸念されています。これらの地震から「命を守り、被害を最小化」するために、
是非「直下くん」をご採用ください。(参照URL:www.cygnet.co.jp)

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このコーナーでは、毎回、正会員様の企業・団体紹介や企業広告を掲載します。
掲載内容を募集しておりますので、掲載をご希望の正会員様は、
reic_info@eq7realtime.org までお申込みください。
(※ご希望者多数の場合は、申込先着順に掲載させていただきます。)

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■ 特集②  REIC 3.11 ~風の便り~ Vol.1
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REIC水井です。

大震災被災地支援活動の一環として、4月5月に宮城県社会福祉協議会(災害ボラン
ティアセンター)にて情報・技術支援活動(eコミ・マップ等)を防災科学技術研究所の
スタッフとして行ないました。

なんと今月10月から、またまた東北(主に仙台市)入りし、約1年間(不定期?)活動を
継続することになりました。今回は岩木調査研究員(気仙沼市担当)と2名での参加です。

震災当初は緊急・初動対応や初期復旧活動の支援が主体でしたが、発災後7ヶ月
となり、復興に向けた仮設住宅支援や地域経済活動(店舗再開情報)などを取り扱う
作業へと移行しております。

次回は、活動内容をご紹介したいと思います~。(‘_’)/

被災地の状況:10月9日岩手県大船渡市
http://kizuna-dantai311.ecom-plat.jp/index.php?module=blog&eid=11155&blk_id=10874

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■ R E I C ニ ュ ー ス
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○委員会活動「緊急地震速報利活用方策検討委員会」への参加

本委員会は、高度利用者向けEEW に焦点を当て、東京工業大学名誉教授和田章氏
を委員長とし、以下の作業及び調査検討を行います。

 1) 建築・住宅分野における高度利用者向けEEW の利活用技術やその有効な
  活用事例の収集・整理
 2) 高度利用者向けEEW の新たな利活用方策の検討と提案

本調査の成果は、高度利用者向けEEW の利活用推進と、その結果が「建築・
住宅分野における減災・防災への貢献」へつながること、また、本コンソーシアムを
プラットホームに、同EEW の新たな利活用方策に係る具体的な研究開発へ発展する
ことをも期待し、委託者(㈱日本建築住宅センター)又は本コンソーシアムにおいて
公表を予定しており、本調査研究の公益性を担保する予定です。

○「茨城県那珂湊漁港津波等被害調査 現地活動報告」

REIC では、震災後「REIC 3.11 東日本大震災プロジェクト」を立ち上げ、現地で
の被害状況などの調査活動を行っています。この活動は、(独)防災科学技術研究所が
進めている「ALL311 東日本大震災協働情報プラットホーム」と連携しています。
今回は、茨城県那珂湊漁港で津波等の被害調査を実施しました。
http://www.real-time.jp/pdf/110904_REIC_higashinihondaishinsai_report.pdf

○REIC地震防災シンポジウムのお礼

10月18日に日本財団ビルにおいて、REIC地震防災シンポジウム
『東日本大震災-私たちの失敗これからの大地震に備えて』を開催しました。
当日は166名の方が参加され、大変盛況に開催することができました。
多くの会員の皆さまにご参加いただき、ありがとうございました。

○(社)東北建設協会 技術開発支援制度・共同研究制度への公募採択

(社団法人)東北建設協会が東日本大震災の復旧・復興も支援活動に加えて
、 産官学が一体となった調査や技術開発の体制を拡充・強化し、東北地方の復興に
貢献していくため、<東日本大震災に関する技術開発支援>が9月15日締め切りで
追加募集が有りました。
本技術開発支援制度に東北大学今村教授を代表として東京大学堀教授、
弘前大学有賀教授を共同研究者として「緊急津波避難情報システムの開発に
向けた試験運用」と題して応募し、採択されました。

○REIC勉強会(第1回)

10月28日に四谷区民センターにおいて、REIC勉強会(第1回)を開催しました。
質疑応答では、大変熱心な参加者の方々から様々な質問が飛び交い、
今後の勉強会の進めかたについて大変貴重なご意見をいただきました。
勉強会の資料、次回の日程、追加募集につきまして、HPに掲載を予定しています。

○実験配信のお知らせ

REIC勉強会(第1回)の中でお知らせしましたが、地震ハザード・リスク情報の
より具体的な利活用のアイデアを提案していただくために、PUSH型の情報配信
実験をおこないます。また、クライアントアプリケーションについては無償貸与を
予定しています。
実験概要、実験参加要領などにつきまして、近々にHPに掲載いたします。

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※本メールに関するご意見・ご感想・情報提供、登録アドレスの
 追加・変更・配信停止はこちらまで reic_magazine@reic.or.jp
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【REICマガジン】
発行日:月1回・毎月上旬発行(休刊:GW、年末年始など)
発行開始月:2011年10月

【発行元】〒160-0016 東京都新宿区信濃町11-3 AK信濃町ビル2F
特定非営利活動法人リアルタイム地震情報利用協議会 事務局
TEL:03-5366-2720 FAX:03-5366-2740 HP: http://www.real-time.jp
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