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Vol.96

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      R E I C マ ガ ジ ン  Vol.96       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2019.9.5 ━━━━━
年中行事の中でも、桃の節句・端午の節句・七夕は有名ですが、“重陽の節句”
についてはあまり知られていないようです。9月9日の重陽の節句は菊の節句
とも言われ、菊を飾ったり、菊の花びらを浮かべたお酒でお祝いするそうです。
江戸時代には“後の雛”といわれ、この日にもう一度ひな人形を飾り、長寿を願う
習慣がありました。虫干しを兼ねて、また飾ってみてはいかがでしょうか。
さて本号では、REIC監事でもある株式会社AFDE 天野康輔氏による寄稿をお届けいたします。

━━━ INDEX ━━━

[1] 特別寄稿
   『石見銀山を訪れて』
REIC監事
    株式会社AFDE 代表取締役社長  天野 康輔 氏

[2] REICニュース
  1. 「ぼうさいこくたい2019」出展のご案内
  2. 伊勢湾台風60年シンポジウム「台風と高潮」のご案内
  3. 日本地震学会・京都大学防災研究所「一般公開セミナー」のご案内

[3] 断層トリップ

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[1] 特別寄稿
   『石見銀山を訪れて』
    REIC監事
    株式会社AFDE 代表取締役社長  天野 康輔 氏
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 UNESCOの世界遺産である島根県南西部の太田市にある石見銀山に
行って来ました。

 石見(いわみ)の名前は、奈良時代(西暦700年)の律令制度で
石見国(いわみのくに)と地方行政区分で決まってから今に至っているようだ。

 現地の資料館の資料によると、当時の島根県にある鉱山では、鉄や銅
を取っており、中国(元・明)や朝鮮(高麗・李朝)にも輸出していた
ようだ。紀元前の島根県出雲の歴史や弥生時代の青銅器・刀を作ってい
た時代を考えると鉄と銅は価値があって採掘していたのだろう。しかし、
当時の日本には銀の利用がなく、酸化して黒い塊であったため積極的に
採掘されていなかったようだ。島根県で銀・鉄・銅が取れる事は、島根
県太田市に三瓶山という大山火山帯の活火山がある事を踏まえると鉱石
が多くあった事も頷ける。

 1923年(大正12年)までの約400年間、鉱石を掘っていた時代は、
この周辺の山の木は全て伐採されて山の岩肌が海からも見えていたとい
うくらい木が無かったようだ。
 1526年には、貿易商人が海から銀の光が見えたので発見に至ったとい
う記録があるし、江戸時代の写真からしても木は生えていない。私が伺
った石見銀山の今は、明治時代から植樹した木も成長し緑豊かな山や森
になっている。世界でも木の伐採が進み気候変動を生んで人間を含めた
地球生命体に対して災害を及ぼしている部分は、伐採と植樹を上手く計
画すれば、緑豊かな地球環境を維持出来るという成果を石見銀山で見る事が出来た。

 その他に、大久保間歩という坑道では、先代の坑夫が丁寧に採掘して
くれたおかげでデイサイト火山角礫岩-凝灰岩の火砕丘の内部状況が綺
麗に分かる。特に鉱石を取りだした後を見ると、弱い岩層の隙間に比重
の違う銀や銅などがどのように流れて溜ったのか目視出来る所は面白い。
個人的には火道から火口にかけての穴も掘って欲しかった。
 山を掘って地質調査をしようにも莫大な費用がかかる。既に掘られて
いるこのような鉱山のおかげで現代の地質調査の確証につながったと思う。
多角面から見ると沢山の遺産になっている石見銀山であったことが
現地を訪れて分かった。

 歴史や遺産を通し、新たな技術と併用して今後の火山や地震のメカニ
ズムや崩れにくい構造計算など、災害に関する各方面の皆様と連携し、
さらなる安全と安心の情報提供ができるようREICとしても貢献していきたい。

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 [2] R E I C ニ ュ ー ス
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1. 「ぼうさいこくたい2019」出展のご案内

内閣府による「ぼうさいこくたい2019」が開催されます。
今年は会場を名古屋に移し、「あいち・なごや防災フェスタ」が
同会場にて同時開催となります。
REICは、名古屋コンベンションホール3階に出展が決定しました。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。

日 程 : 10月19日(土) 、20日(日)
会 場 : ささしまライブエリア(名古屋コンベンションホール、パークエリア、
      キャナルゲートエリア、中京テレビ)
入場料 : 無料(自由来場)

※詳細は、内閣府「ぼうさいこくたい」ホームページをご覧ください。
 こちら

2. 伊勢湾台風60年シンポジウム「台風と高潮」のご案内

気象庁主催の、伊勢湾台風60年シンポジウム「台風と高潮」が
開催されます。本年が伊勢湾台風から60年の節目の年であることを
機会として、台風と高潮災害についての防災知識の普及啓発を
目的としたシンポジウムとなります。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。

日 時 : 9月14日(土)14:00~16:30
会 場 : TKPガーデンシティ竹橋 大ホール
      (東京都千代田区一ツ橋1-2-2 住友商事竹橋ビル2F)
入場料 : 無料
主 催 : 気象庁

※事前申し込みが必要です。詳細は、ホームページをご覧ください。
 こちら

3. 日本地震学会・京都大学防災研究所「一般公開セミナー」のご案内

日本地震学会および京都大学防災研究所は、「平成の大被害地震を振り返る」
と題した一般公開セミナーを開催します。
同日・同会場では、親子向け・教員向けの地震教室も行われております。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。

日 時 : 9月15日(日)13:00~16:30
会 場 : キャンパスプラザ京都 5階第1講義室
      (京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939)
入場料 : 無料
主 催 : 公益社団法人日本地震学会、京都大学防災研究所

※事前申し込みが必要です。詳細は、ホームページをご覧ください。
 こちら

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 [3] 断層トリップ
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日本には2千以上の活断層があると言われています。
断層のずれを観察できたり、ジオパークなどに登録されているスポットが
各地にあります。そんな場所をご紹介いたします。

第26回: 鹿野断層

鹿野断層は、1943年(昭和18年)9月の鳥取地震の際に、吉岡断層と
同時に生じた断層です。南西-北東にのびる約8kmの断層は、鹿野町
末用地区で地盤が東西に約1.5m移動し、約0.5m沈下しました。
このずれを確認できる場所として、断層上にあった水路と石垣の一部分が
県の天然記念物に指定されています。

住所:鳥取県鳥取市鹿野町末用
アクセス:山陰本線JR浜村駅より県道32号線を南下、車で約15分
http://sanin-geo.jp/geosite/2092
(山陰海岸ジオパーク ホームぺージより)

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